これさえあれば大丈夫!?高額医療費制度の「限界」
本日は本ブログにお越しいただきましてありがとうございます！
皆さんは、医療保険に入ってらっしゃいますか？中には、「高額医療費制度があるから、医療保険は必要ない」という方もいらっしゃるかもしれません。
高額医療費制度はいい制度ですが、それだけに頼ることができるのか？整理してみました。
参考になれば幸いです！
高額医療費制度とは？
そもそも、「高額医療費制度って何？」という方もいらっしゃるかもしれません。
高額医療費制度とは、「月々にかかった医療費のうち、一定額以上は負担しなくても良い（実際には、1回払って、あとから返ってくる」制度です。
なので、ものすごく高額な手術などをしても、（海外のように）払いきれないような医療費を請求されることはない、という制度です。
自己負担の限度額はおおよそ月収（正確には標準報酬月額）で決まっており、おおよそ50万円以下だと約8万円、それ以上だと16万円〜になります。
長期的な治療には効果が薄い
ゲームをよくする人ならわかりやすいかもしれないですが、高額医療費制度とは、「1ターンのダメージの上限を8万にする」みたいな制度です。この場合、どのような攻撃に不利でしょうか？
それは「毎ターン、ダメージ上限に近い攻撃を継続する」となります。
高額医療費制度も同じで、「一回大きな手術をするけど、その後は継続的な治療が必要ない」という場合は有効なのですが、「継続して高価な治療や薬が必要な病気」の場合は、毎月上限の医療費を支払う必要が出てくるので、効果が薄くなります。
入院には医療費以外の費用も必要
入院すると、医療費とは別に、食費や、場合によってはタオル代やパジャマ代、個室代がかかります。
僕は身内が長期入院した際に痛感したのですが、これ結構痛手になります。
「その分その人の家庭の食費減ってるじゃん」って考え方もあると思うんですが、出費としては痛いです。
また、遠めの病院に入院している場合など、定期的に往復することになると思うのですが、交通費や外食代など、細々と出費が増えるんですね。
1日平均2000円出費が増えるとすると、医療費に加えて1ヶ月で6万円の出費増になりますよね。高額医療費制度と合わせると、1ヶ月14万円。なかなかの出費になります。
対象は標準治療のみ
高額医療費制度は、自費診療は対象外です。例えば、難病などになり、国内では認可されていないが外国では行われている先進治療を自費で受ける場合、高額医療費制度は適用できません。
医療保険、入る？
高額医療制度の限界を整理しましたが、では必ず医療保険に入らないければならないのでしょうか？色々な考え方があると思いますが、いくつかの考え方を整理してみました。
損得だけ考える
すごくざっくり、
- 月々2500円
- 60歳払い込み
- 保険期間は終身
- 30歳で加入
- 入院1日5000円、手術で10万円、先進医療は2000万円まで給付
という医療保険に入るとすると、生涯で90万円の保険料を支払う計算になります。
ということは、入院日数でいうと単純計算で180日以上の入院か、9回以上の手術を行わない限り、医療保険に入るのは損、ということになります。
医療保険に入るメリットは、
- 今貯金がない
- 先進医療を使う
- 将来的に貯金がなくなる
場合に有効だ、と考えられると思います。
貯金が全然ない人
「そもそも、高額医療費制度の上限でもめっちゃキツイ！」という方、すぐ医療保険に入ったほうがいいと思います。
保険って、当然なんですが貯金が少ない人の方が重要なんですよね。たくさんお金があるなら、そもそも保険いらないですしね。
保険は保険会社が提供している営利商品なので、基本的に入れば入るほど損なんですが、それでも突然の手術で、にっちもさっちもいかなくなるよりはるかにマシです。
がん保険だけ入る
「とりあえず高額医療制度の上限分や、ある程度の入院費用はありそう」という方であれば、無理に医療保険に入らなくてもいいかもしれません。が、がん保険だけは入っておいた方がいいかも。特に女性は。
がんの治療は、「高額医療制度」の弱点である、
- 長期の治療
- 入院費用の増加
- 自費診療の使用
が多い病気なんです。しかも、女性は、子供にお金がかかる時期に発症しやすいがんである「乳がん」があります。
僕は、保険の役割は「確率が低くても、起こってしまったら自分がやりたかったことができなくなるリスクに対処する」ためのものだと思っているので、女性だけでなく男性も入っておいた方がいいのでは？と思います。男性でも、がんになってしまったら高額医療制度だけでは賄えない可能性が高いからです。
収入が減る場合に備える
医療保険は、健康な時にしか加入できません。なので、今は困ることがなくても、将来的に収入が安定しない可能性がある人は、医療保険に入っておいておいた方がいいかもしれません。
実は僕はこのパターンで医療保険に入っています。どのようなリスクを考えているかというと、老後です。
僕が入っている医療保険は、60歳払い込みで、一生涯保障のものです。いつまで働けるか分かりませんが、もしお金がない状態で年金暮らしになったとき、病気一発でめちゃくちゃ困る可能性があります。
しかも、当然ながら年老いたときのほうが大きい病気をしやすいですよね。
そのときに子供や親戚に迷惑をかける事態は避けたいと思いました。
まとめ
- 高額医療制度は、月の医療費が無限にかからないよう上限を設けてくれる制度
- ただし、長期にわたる治療や、自費診療を行う場合は効果が薄い
- 医療保険は、貯金が今すくないひと、少なくなった場合を不安に思う人にはオススメ
- がんは高額医療制度で対応しにくい場合があるので、加入をオススメ
参考になれば幸いです！